平成24年第3回定例会 一般質問


H.24年9月25日 24年第3回定例会 一般質問を行いました。

  1. 公共施設の老朽化対策について
  2. 防災・減災について
  3. 循環型見えるか植物工場について
  4. がん検診受診率向上について
  5. 「不育症」対策について
  6. 新たな写真文化の創出について
  7. 「いじめ」について

平成24年度第3回定例会にあたり、公明党を代表して一般質問を行ないます小菅 千保子でございます。区長、教育長には前向きなご答弁をお願いし、早速質問に入ります。

1、はじめに公共施設の老朽化対策について3点、お伺いいたします。

1960年代、日本の戦後復興と高度経済成長期に整備された社会資本 つまり道路、橋、上下水道、電気、ガスや公共施設などそろそろ50年となります。その経年劣化による老朽化した社会資本や公共施設の防災力の低下が昨今、指摘されています。今後、社会インフラを再整備、再構築をどのように進めていくのか。財政赤字を抱える日本にとっては大きな財政負担となります。この点を踏まえ、東洋大学の根本教授は公共施設のインフラマネジメントなど長期的な視点で公共投資を行うことを提唱しています。

公明党が経済対策として打ち出した「防災・減災ニューディール」はまさに命を守る社会インフラの長寿命化であり、予防的に改修保全をしていくことで コスト削減もでき、これにより新たな雇用を創出していくこともできると考えます。

  1. そこで1点目社会インフラの再整備について区長に伺います。
    今回 東京都は首都直下型地震など発災後の都内のインフラ被害状況を示しました。
    例えば、本区の上下水道の断水率は(61.1%で)23区中第7位、下水道管の被害率は(31.7%で)第1位。ガス管の支障率は(88.7%)第3位という非常事態とも言える結果です。そもそも本区は都内でも比較的早い時期にインフラ整備を行なった地域ですから、この老朽化の結果は当然ともいえます。

    これらの社会インフラの管轄は東京都ですから東京都と連携を密に図っていただき、早急に再整備について協議を進めていただきたいと思いますがいかがでしょうか。区長のご見解をお伺いいたします。

  2.  2点目に公共施設の維持・予防的保全について伺います。
    本区の公共施設、小中学校などの耐震化は完了しており、非構造部材についても一応の調査は済んでいると伺いました。また、耐震化が必要な施設につきましては区有建築物の耐震化整備プログラムに基づき、順次整備を進めていると思います。しかし、既存の施設の中には耐震化が済んでいてもインフラなどの老朽化が進んでいるものもあり、その施設の更新や維持管理また、震災後等の道路の陥没を防ぐための空洞化調査などもインフラの維持管理と危機管理の視点からも重要であり、これらに要する経費が増大することは明らかです。
    そこで、今後の公共施設の維持・予防的保全などについては、ファシリティ・マネジメントの考え方が必要になってまいります。

    つまり、財政負担の平準化、施設の長寿命化、適正な施設数、既存施設の利活用などの総合的、経営的な視点です。このファシリティ・マネジメントについては行政経営推進プランでも策定する予定であると思いますが、この考え方について区長のご所見をお伺いいたします。

  3.  3点目は都営住宅と併設の区立保育園について伺います。
    本区内の老朽化の課題を抱えている都営住宅に併設している区立保育園についての耐震化対策について第2回定例会で清水議員からも質問をいたしましたが、重要なことですので再度、伺います。
    東京都は今年の7月に2020年までに都営住宅の耐震化整備プログラムを改定して、耐震化率100%を示しました。本区の都営住宅でまだ耐震化が進んでいないところがあります。そこに生活をしている住民そして通園している子供たちと教職員は大事な区民です。言うまでもなく、区民の生命財産を守る使命と役割が基礎的自治体にはあります。万々が一震災が起こった時に一体誰がその責任をとるのか。東京都の動向を見ているようでは、間に合いません。
    そこで区長に伺います。

    ・区は都営住宅耐震化整備プログラムに基づき、都営住宅の建て替えや耐震補強工事の早期実現を東京都に強く申し入れるなどの対策に早急に取り組むべきであります。区長のご見解をお聞かせ下さい。

    ・また、この都営住宅に併設している区立保育園について教育長に伺います。併設のこの区立保育園については教育委員会として大事な命を最優先した責任ある移転措置を直ちに講ずるべきと考えますが、いかがでしょうか。教育長にお伺いいたします。

2、   次に防災・減災対策について4点、伺います。

  1.  1点目は避難所単位運営マニュアルの作成について伺います。
    このことについては小坂議員からも提案しておりますが、改めて伺います。
    いざ発災時には昼夜問わず、その避難所の運営責任者の負担は一機に重責としてのしかかり、様々な判断が問われ、求められるようになります。 避難所は避難をしつつ、そこに生活の拠点を置くわけです。速やかな運営が開始できるようにまず、発災後、どの時点で避難所を開設するのか。まずは校庭で待機してもらうのか。どのように受け入れるのか。避難してきた方々が勝手に居場所を確保したら、収集が付きません。どのよう割振るか。また、施設内の使い方などの申し合わせ。避難所として町会ごとに各担当を決めていますから、担当者協議の開催など。お互いの行動内容を確認していくことが必要です。

    そこで安全な避難所運営のためにも基本となる避難所単位運営マニュアルの作成が早急に必要であると考えますが、区長のご見解をお伺いいたします。

  2.   2点目に避難所単位運営マニュアルに基づいた具体的な訓練の実施について伺います。
    先程も申しましたように、いざという時には責任者と役割担当者方々の判断と行動が問われます。そのためにはまずは避難所単位の実践訓練を行うのが一番です。その体験の中から見えてきた課題などに現場感覚で取り組んでいただくことが重要です。

    また、各避難所単位の協議会なども行われていますが、自主的に訓練や避難所運営ができるようにすべきであると考えますが、区長のご所見を伺います。

  3.  3点目に自助の備えについて伺います。
    昨年3.11の大震災で改めて「まず自らを自分で守る」ということを「釜石の奇跡」を通して教えていただきました。このことからもやはり、「自助」の意識を高めて実際に各家庭での備えを自主的に積極的に取り組んでいくことが必要です。特に震災直後は行政ができることは限られています。また、避難所の受け入れ人数も限界があります。
    危機管理アドバイザーの国崎信江さんは耐震化対策が図られている集合住宅または、堅固なご自宅であれば、むしろ「逃げない」という選択でご自宅に留まることも大事な判断であると、その場合、屋内のガラスなどの飛散防止対策、転倒防止対策などを図り、怪我をしない工夫をすること。3日分の食糧や飲料水、汲み置き水などの対策を提唱しています。

    区民の防災意識の高いときだからこそ、「自助の備え」について、あらゆる機会を通して区民への啓発を行うべきであると考えます。区長のご所見を伺います。

  4.  4点目に応急給水の体制について伺います。
    本区ではいざという時に備え、区内13か所に消火栓に仮設の給水栓であるスタンドパイプを接続し、消火活動ができるように配備されております。先日の総合防災訓練の時にも紹介されたと伺いましたが、現在、区内には給水拠点は1か所です。災害時には、この給水拠点もしくは給水車から飲料水を配ることになっていますが、被害状況によって給水車の到着が難しい場合もあります。そんな時、スタンドパイプは上水道に接続していることから消火活動が終わった後は応急給水として飲料水の確保を図ることが可能となります。

    そこでこの応急給水体制を早急に整備し、実際に地域の皆さんの訓練を行っていくべきであると考えますがいかがでしょうか。区長のご見解をお伺いいたします。

    また、避難所の学校施設は日中に地震が発災した場合、子どもたちはそのまま学校などで引取りまで待機となります。現在、備蓄している品はあくまで地域の避難者のためのもので子どもたちが待機した場合の備蓄や女性の視点を活かした避難所の在り方や備蓄品内容の見直しまた、妊産婦への避難所対応などを行なうべきと考えますが、これについてはまた、改めて党として伺います。

3、次に循環型見える化植物工場について お伺いいたします。

台東区では明治通り沿いにあった旧東京北部小包集中局跡地を国から平成12年に取得いたしました。この用地の敷地面積は約10,000㎡で本区としても北部地域発の新たな台東区大発展の一大拠点となる貴重な公有地であり、区民の大きな期待を担うところでもあります。

平成23年12月には台東区全体の活性化に資する活用を図っていくために基礎調査を行ないました。その報告書のまとめには 概略として 「周辺地域への人の流れを創る。コンセプトを明確に打ち出す。民間力の自由な発想などで最小の経費で最大の効果を挙げる活用方法を検討する。地域のイメージの変革。立地条件を活かし、まちが活性化していくための効果的な活用。」とありました。

この公有地は台東区民の貴重な財産ですから 定期借地権で活用していくことは大前提です。その上で特に重要な点はまとめの中にもありました区としてのコンセプトを明確に打ち出していくということが重要です。

ここで長年、温めてきた私のアイディアをコンセプトの一つとして考察していただきたく提案をいたします。

質問のタイトルに示しましたように21世紀型台東区の新たな産業観光資源として複合施設「循環型見える化『植物工場』」の設置を夢に描いてまいりました。植物工場の複合施設にはクリーンエネルギーセンター機能、再生資源エネルギー機能、工場で収穫できた野菜を使ったレストラン機能、野菜販売機能、屋上区民菜園などの施設内資源の循環機能を集約した施設を全館工場見学できることから21世紀型の産業観光に資する施設です。また、観光バス駐車場、清掃車車庫などは当然、設置します。

「植物工場」については近年、農業の未来を担うと期待されている技術で農水省も一時予算をつけ、各地で取り組みが始まっているところです。この施設は高度な施設型農業の一つです。岩見沢市の社会福祉法人クピド・フェアでは2004年から野菜工場を開始し、赤のLEDを利用することで、安全・新鮮・栄養豊かで味の良い葉物野菜を完全密閉型工場で徹底した衛生管理のもと生産、販売しています。また、病院食や学校給食としても使われ、2011年末からはコープさっぽろの宅配商品になり、2012年3月には美唄市に第2工場も完成。放射能汚染の心配もなく、着実に出荷量も増え、安定的な収益も上がってきているとのことです。

そこで次の新しい台東区へ区民が希望お持てる複合施設のグループ企業の誘致を提案いたします。区長のご所見をお伺いいたします。

4、   次にがん検診受診率向上について2点、お伺いいたします。

  1. 1点目は子宮頸がん検査内容の見直しについて お伺います。
    子宮頸がん検診については公明党が提案した無料クーポンやH.22年度から本区では受診対象者には隔年で検診受診の用紙が手元に届くようになったことでここ2~3年、受診率が24.4%とあがってまいりました。しかし、第2次がん対策基本計画のがん検診受診率50%の目標から見ると厳しい現状です。
    現在の子宮頸がんの検診方法は細胞診検査で2年に1回、ですが、この検査では14%程度の確率でがんを見逃すという研究成果もあります。(乳がんに次いで発症者数が多くかつ20~30代に急増し、毎年約8,000人が子宮頸がんと診断される中約2,500人が無くなっています。さてやはり、受診しにくいために症状が出てから受診することが多いことも死亡率の高さにつながっていると思います。)
    自治医科大学の今野教授をはじめ、婦人科専門医によると、現在の細胞診のみではがん発見率が約75%。例えば、30歳以上からは細胞診とHPV(ヒトパピローマウィルス)検査を併用すると、がん発見率が約94%まで上がり、3年に1回の検診で子宮頸がんを予防
    することができるとのことです。これにより、自動的に医療費の削減にもなり、何より検診による女性の心身の負担を軽くすることができ、受診率の向上も図ることができると考えます。

    そこで子宮頸がん併用検診法の導入について厚労省も前向きな動きを示しておりますが、尊い命を守るべく子宮頸がん併用検診法の早期導入について区長のご見解をお伺いいたします。

  2. 2点目は胃がんABCリスク検査について伺います。
    がんによる死因の中で、肺がんに次いで2番目に多いのが胃ガンです。毎年5万人の方が亡くなっています。本区においても23年度主要死因の全体の30%強ががんでそのうち、胃がんが2番目で胃がん検診の受診率は23年度わずか1.9%です。バリウムによる検診も受診率の低さの一因ではないでしょうか。
    現在、国際がん研究機関では、胃潰瘍や胃がんの発がん因子はピロリ菌であると認定をしました。
    北海道大学の浅香正博教授によると、「毒性の強いピロリ菌感染が胃がんの重要な危険因子であり、ピロリ菌は胃酸分泌が十分でない乳幼児期に感染し、また、上下水道などの衛生環境が整っていなかった世代に多く、若年世代では激減していいます。胃がんの一次予防としてピロリ菌の「胃がんABCリスク検査」。二次予防として従来の検診を行うことが重要である」と述べられております。
    目黒区では「胃がんハイリスク検診」を導入したことでがん発見率が大幅に向上したと言われています。その結果、がん発見率は、胃バリウム検診の時が0,05%だったのに対してABC検診では0,3%と発見率も上がりました。
    ABC検診はがんになる前にリスクを発見し、ピロリ菌を除去することで胃がん罹患率の減少とそれに伴い、医療費の大幅な削減が見込まれます。

    そこでこの胃がんABCリスク検査の導入は区民にとって有効な検診方法であると考えますがいかがでしょうか。区長のご所見をお伺いいたします。

5、次に「不育症」対策について伺います。

前回、決算特別委員会でも「不育症」について質問いたしましたが、「不育症」は2回以上の流産を繰り返してしまう病気です。

折角、妊娠しても流産を繰り返してしまう状態は女性として心身ともに大きなダメージを受けます。妊娠中に治療をすることで約80%以上が無事に出産することが可能となります。昨年からこの「不育症」治療についても保険適用になりました。

そこで「不育症」相談窓口などの開設に向けて取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。区長のご見解をお伺いいたします。

6、新たな写真文化の創出について伺います。

写真は、一番身近な親しみやすい庶民文化でもあります。人間の心象風景や日常の生きざま、歴史・社会の史実の記録など、その瞬間を切り取った記憶のエッセンスともいえます。そしてそこには後世に毅然と伝えるメッセージが力強く詰まっています。

台東区なかんずく「浅草」は人間模様の交差点であり、そこに生きる人々の心意気もすべてを包含した「浅草」そのものがなんとも魅力的なモチーフであり、今も昔も多くの写真家を擽らずにはおかない写真家にとっては外すことができない場所が「浅草」であると伺いました。

調べてみると本区出身の国際的に高く評価された著名なプロの写真家が多くいらっしゃいます。敬称略させていただきますが、木村伊兵衛、桑原甲子雄、濱名浩、須賀一、また、現在、活躍されている高村光雲孫の高村ただし、木村恵一、アラーキーこと荒木のぶよし、現在、アメリカで活躍されている杉本博司。浅草を足がかりに育った写真家では土門拳、三木淳などまだまだ大勢若手もいます。

台東区は世界的に通じる伝統文化・芸術文化の要衝の地であります。ここで新たな「写真文化」の創出で本区の新しい一面を発掘しては如何でしょうか。

北海道の東川町は「写真の町東川賞」また、相模原市でも「相模原写真文化賞」を設け、世界的に認知された写真フェスティバルを開催し、多くの新人の登竜門としても認められた写真フェスティバルを開催しております。

本区におきましてもたとえば、国際的なフォトフェスティバルなどの開催と(仮称)「フォト浅草賞」の創設を行なってはいかがでしょうか。民間と連携しつつ、新しい観光産業として世界に発信できる有効な事業であると考えます。区長のご所見を伺います。

7、最後に「いじめ」について3点、伺います。

最近、一番憤りを感じた新聞報道が仙台市の22か所の「根性焼き」を入れられた高校生に対し、学校側が自主退学を促したという事実です。9月17日に学校側が謝罪をしたとのニュースを皆様も見たことと思います。痛々しいたばこを押しつけられた火傷跡に胸が締め付けられる思いをいたしました。ここに来るまでにはこの少年に対し、暴力がくりかえされていたのではないか。まさに被害者にとっては生き地獄の毎日だったのでは、、、と推測します。

なぜこれほどまでに残酷なことが16~7歳の少年にできるのか。苦しむ友達を目の前にしてどうしてこんな無残なことができるのか。

今、連日のように特に中高生の暴力、暴行 が原因で自ら命を絶ってしまう痛ましい報道が続いていますが、これらは氷山の一角ではないかと思っています。私は「いじめ」という表現でひとくくりすとには一抹の不安を覚えます。

文科省も弁護士や精神科医による「いじめアドバイザー」を配置や都教育委員会では専門家による「いじめ問題専門チーム」を配置。自治体にも第3者機関による相談体制を整備し、SCやSSWを大幅に増員するとのことです。

  1.  1点目は9月15日の新聞に東京都教育委員会が公立学校対象に「いじめ問題」の緊急調査を実施したその結果が掲載されていました。本区におきましてはいじめの疑いも含めて小学校では32件、中学校では23件とのことです。個別の事情も様々だとは思いますが、

    そこでこの調査以降の現況についてどのように受け止め、被害者と加害者側に対し、どう導いて解決を図っていくお考えなのか。教育長にお伺いいたします。

  2. 2点目は板橋区では昨年、「学校緊急支援チーム」を設置し、いじめ、非行、不登校、モンスターペアレントに対応するチームで退職された校長、指導主事、退職養護教諭などで構成し、直接訪問や、児童相談所、警察とも連携し、課題解決に当たっていると伺いました。
    親御さんの過度な要求に対しても経験の浅い教員をバックアップするなど高く評価されているとのことです。
    学校現場は非常に仕事量が多く、中には学校の対応が悪さからこじれてしまい、結果、生徒や児童を死に追いやってしまったケースが後を絶ちません。

    そこでこの「学校緊急支援チーム」のようなチームを設置し、具体的に教員と児童・生徒をバックアップする組織が必要であると考えます。経験のある退職教員の皆さんに被害者・加害者それぞれの問題の本質を見抜き、個々のケースの解決に向けて寄り添いながら心のケアに力を発揮していただくことが今求められていると思います。教育長のご見解をお伺いいたします。

  3. 3点目は子どもたちの中に解決への力があるということです

    以前にも質問で申しましたが子どもたちに考えさせる時間として、グループワークセッションやロールプレイングなど取り入れ、子どもたち自身が向き合い、なぜ「いじめ」が起こるのか。動執生疑を起こし、考えさせる中に解決の糸口があると考えます。教育長のご見解をまた、次への方向性についてご期待をお聞かせ下さい。

以上で質問を終わります。ご清聴、ありがとうございました。